ソユーズ打ち上げ 野口総一さん ISSに五ヶ月滞在
国際宇宙ステーション(ISS)に約五ヶ月間滞在する野口
総一さん(44)ら3人の飛行士を乗せたロシアの宇宙船
ソユーズが21日午前3時52分、カザフスタン、
バイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。
宇宙に長期滞在する日本人としては、ISSに今年3月から
4ヵ月半いた若田光一さん(46)に続く二人目。
ソユーズには、ロシア人の空軍大佐の操縦士と米国人
の陸軍大佐と乗り、野口さんは副操縦士を務めている。
打ち上げの9分後には、地球から約200キロの高さの
軌道に入り、ロケットから宇宙船が切り離されて、高度
約400キロの軌道にいるISSに近づく。(23日ISSに無事
ドッキングした)。
ソユーズは1950年代大陸間弾道ミサイル(ICBM)として
開発され、世界初の人工衛星スプートニクや、人類初の
宇宙飛行をしたガガーリンも宇宙に運んだ。
ソユーズとはロシヤ語で「連邦」や「連合」を意味する。
基幹技術は開発当時のままだが、半世紀かけて改良
が重ねられ、世界で最も安全性の高いロケットとされる。
欧州の人口衛星打ち上げにも使われ、これまでに
約1,750回飛んだ。打ち上げ成功率は98%。
米スペースシャットルは老朽化などから、来秋にも退役
するため、ISSへの長期滞在者の往復手段は、今回から
ソユーズだけになる。
但し米国は代わりの人員輸送船を開発中である。
日本人はこれまでに7人が12回宇宙に飛び立っているが、
うち11回が米スペースシャットルによる打ち上げで、
ソユーズでは1990年の秋山豊寛さん(67)、当時TBS
記者、以来2人目。野口さん自身の飛行は2005年の
スペースシャットル搭乗以来2回目となる。
野口さんは来年5月に帰還するまで、ISSにある日本の
実験棟「きぼう」を使っての無重力実験に挑むほか、施設
の維持管理などを務める。
15カ国が参加しているISSの運用には日本は、米国、
ロシアに次ぐ、毎年約400億円をかけている。
今年、宇宙空間で実験ができる唯一の本格実験棟
「きぼう」を7月に完成させ、9月には無人宇宙船「HTV」で
物資の輸送任務を始めたことで、存在感は一気に
上がった。日本は「宇宙に行く時代」から「宇宙を利用する」
新たな段階に入った。
野口さんの後も、2011年に古川聡さん(45)、12年には
星出彰彦さん(40)と長期滞在は毎年続き,日本人が宇宙
にいるのが当たり前の時代となる。野口さんがソユーズの
副操縦士を務め、日本人として初めて宇宙船を操縦できる
ポジションに就けた意味も大きい。将来日本が視野にいれる、
独自の有人飛行に向け、貴重な経験になる。
ISS計画を主導してきた米国は、月や火星への有人探査
計画に軸足を移している。ISSは現時点で15年までの運用
しか決まっていない。先行きは不透明だ。


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