公務員年金 会社員の1.2倍
官優遇を是正する、会社員と公務員の年金の一元化は
1995年に実施する予定だったのに、棚上げが続く。
生活保護受給者の医療費や国民健康保険組合への補助金
など改革が必要と長く指摘されながら、放置した課題もある。
政府・与党が決めた社会保障と税の一体改革案。過剰給付
と指摘をうけながら、詰めた議論もなく、たな晒しの問題が
多いことに気づく。
年金では公務員が加入する共済年金に独自の上乗せがあり
会社員の厚生年金より手厚い。終身給付の「職域加算」だ。
これを含めた年金は、会社員(厚生年金の報酬比例部分)の
2割増しとなる。
年金を貰いながら働く場合も、公務員は会社員より条件が
甘い。60~64歳の会社員は年金と賃金の合計額が、月
28万円を超えると年金額が減るが、定年退職後に民間
企業に移った元公務員は46万円まで減額されない。
逆に公務員に転じた元会社員は減額がないので、国家
公務員共済組合連合会は「公務員優遇ではない」いうが、
「天下り」と比べ高齢で公務員に転じる人は少ない。
1960年ごろまで、公務員はほぼ全額公費の手厚い恩給
があった。その公費を今も年1兆数千億円、本人や遺族に
支払い、今後50年で約12兆円かかる。
政府は年金の官民格差を解消する「一元化」を、84年に
閣議決定し、95年を目途に実施する筈だった。恩給部分
のカットも検討したが、現実は先送りした。
政府は公務員年金を厚生年金に原則そろえる法案を準備
している。上乗せ給付は廃止する一方、それに変わる新
年金制度をつくるというのが原案だ。ただ、今国会に提出
するというのに具体案は見えてこない。政府・民主党が
官公庁の労組に配慮し、改革が骨抜きになる懸念もある。
少子高齢化に対応して年金を減らす「マクロ経済スライド」
も当初は給付抑制策の柱と見られたが、具体的な検討は
されず棚上げされた。


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