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東京電力の経営(10) 國際賠償 原発事故条約

福島第1原発の事故で、日本が海外から巨額の賠償を
負わされる恐れがあることがわかった。
国境を越えた被害の損害賠償を事故発生国で行うことを
定めた國際条約に加盟しておらず、外国人から提訴され
れば日本国内で裁判ができないためだ。
菅政権は危機感を深め、条約加盟の本格検討に着手
した。

原発事故の賠償条約とは、事故の被害が国外に
広がった場合、損害賠償の裁判管轄権を事故発生国に
限定し、補償の限度額を定めて、電力会社に負わせる
国際的な枠組み。

欧州連合諸国はパリ条約、ロシアや東欧、中南米は
ウイーン条約、米国は原子力損害の補完的補償に
関する条約(CSC)に加盟。
日本が加盟を検討するCSCには、責任限度額を超えた
場合、加盟国が拠出金を出し合って支援する制度がある。

中国や韓国などアジアの原発立地国は加盟していない。
非加盟国の被害者が提訴する裁判の管轄権を主張する
ことは原則としてできない。

日本は米国からCSC加盟を要請されて検討してきたが、
日本では事故が起きない「安全神話」を前提とする一方、
近隣国の事故で日本に被害が及ぶ場合を想定し、国内
の被害者が他国で裁判を行わねばならなくなる制約を
恐れて、加盟を見送ってきた。

福島第Ⅰ原発の事故で、流れた汚染水が他国の漁業に
被害を与えたり、津波で流された瓦礫に放射性物質が
付着した状態で、他国に流れついたりして被害者から
提訴されれば、原告の国で裁判が行われる。
賠償金の算定基準もその国の基準が採用され、賠償金
が膨らむ可能性がある。

日本には他国の判決を国内で認める民事訴訟法の規定
がある。近年、米国の損害賠償訴訟で日本企業が高額
の賠償を要求されるケースが増えている。

菅政権は東京電力の賠償を支援する枠組みを決めたが、
海外で訴訟が相次げば、国内だけで数兆円と見られる
賠償負担がさらに増す恐れがある。

國際私法の専門家は、事故発生後でも提訴される前に
条約に加盟すれば、「相手国との交渉次第で、裁判
管轄権を日本に置くことができる」と指摘する。

原発事故の補償に関する國際条約が適用された例は
無いが、G8サミットがIAEAの機能強化を提案する首脳
宣言を採択。國際的な原発の安全管理や救済を求める
流れは強まっている。

1954年に米国の水爆実験で、第5福竜丸の乗組員が
被爆した事件では、米政府は慰謝料7億2千万円を
支払って政治決着させた。
冷戦下の旧ソ連は、86年に起きたチェリノブイル原発
事故で、放射能汚染を受けた西側諸国の酪農家に賠償
しなかった。

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Comments

子供の時に「日本は、戦争に負ける」と言ったら、それを言わないようにと大人から注告を受けた。
というのも「負ける」と言ったら、日本は本当に「負ける」のだそうである。
だから、私は黙っていたが、日本は結局、戦争に負けた。

日本人に、最悪のシナリオは想定できない。
最悪のシナリオは、「縁起でもないこと」なのである。
最悪の内容を想像したり、口に出して言った場合には、その言霊による効果によりその内容が実現するということである。
だから、最悪のシナリオは、常に我々の想定外になっている。
我々は、常に自分にとって都合のよいことばかりを想定する能天気の人たちである。

このような人間には、驚愕と落胆はつきものである。
問題を解決する能力はないが、事態を台無しにする力を持っている。
親分の腹芸か、政党の内紛のようなものか。
有能な政治指導者の育ちにくい環境にある。

カレル・ヴァン・ウォルフレン (Karel van Wolferen) は、 (The Enigma of Japanese Power) のの中で下記の段落のように述べています。

、、、、、日本の社会でいう “現実” (リアリティ) とは、客観的に観察した結果としての実際の事実というより、心情的なイメージに合わせて構築された、そうあるべき “リアリィティ” だからである。そしていうまでもなく、望ましいと想定されるイメージは、そのときその人の属するグループの利益と一致することが多い。 、、、、、 
西洋では、現実はそうやすやすと管理されたり、意のままに作り変えられたり、相談で決められたりするものとは、考えられていない。つまり、こうあるべきだという任意の考えによって左右されるものとは考えられていない。事実、西洋の哲学または西洋の常識の基礎は、人間にはつきものの自己欺瞞をおさえるには、妄想や幻想を入り込ませないようつねづねよく注意することだと教えている。ギリシャ文明以来、西洋の知の発達の歴史を貫いてつねに強調されてきた戒めが一つあるとすれば、それは、「矛盾を育むなかれ」ということである。この戒めは、論理、数学、科学の根本法則である。(引用終り)


http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://page.cafe.ocn.ne.jp/profile/terasima/diary/200812

Posted by: noga | 2011.05.29 at 02:52 PM

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